猪木が「1976年のアントニオ猪木」を語る |
広告でこの記事の掲載を見た時に、まさかアントニオ猪木がケーフェイに触れる部分まで言及したこの本について語るとは信じられませんでした。
(実際内容を読んでみるとこの本についてというより、76年の異常な4試合について著者である柳澤氏が改めて猪木に問うといったものでしたが)
一体猪木さんはどういう回答をするんだろうか?果たしてインタビューは成立するんだろうか?と興味津々でした。
で、読後の感想は「流石はアントニオ猪木。今までの主張からぶれることなく、上手く受け流しているなあ」と(^^;。
守護霊の話しに逸らしたり、裏事情は知らねえんです的ないつもの猪木節(^^;を交えつつも結構真摯に受け答えしてます。
以下印象に残ったところを抜粋(意訳)
・プロレスとリアルファイトの区分けについて
「プロレスをショーと決め付けても構わないが、プロレスは仕掛けあうもので、ある意味じゃゲーム的なもの。相手がそこまでやるならこっちもここまでやるよと。その為には相当の自信、コンディション、技術が必要。自分の中でアリ戦とマクガイア兄弟戦を分けて考えたことは無い」
・何故アリ戦でリアルファイトを仕掛けたのか?プロレスにしたほうが良かったとは考えなかったのか
「それはない。プロレス蔑視の風潮の中で本当に強いレスラーはテーズ、ゴッチを筆頭にいる。レスラーが本当に強いことを証明するつもりだった。上に乗ればどうとでもなるはずだった。実際はアリの守護霊が・・・(以下略(^^:」
・タックルの技術があればアリ戦も違った結果だったのでは?ゴッチに教わらなかったのか?
「プロレスのタックルは組んでからの技術。俺はアマレスのタックルは練習してない。仮にアリ戦でタックルを使っても、アリの当て勘ならカウンターでパンチを当てられたはず。あのグローブだったらそこでKOされた可能性が高い」
・ペールワン戦は何故あんな試合になったのか?
「花を持たせてくれみたいな話を新間が多分聞いてきた。俺はプライドが許さないから妥協しなかったのであんな試合になった。目に指を突っ込んだのは向こうが噛んだからだと思う。(猪木が先に突っ込んだという関係者の証言がある)そんなの考えてる暇なんかないですよ」
・パクソンナン戦は猪木のブック破りという証言があるが
向こうが勝手にタイトル戦を組んでいた。勝ち負けの取り決めについては俺は知らない。レフェリーが知ってるんじゃないか。」
「結構冷静だった部分もあって、試合中にリングサイドの柳川組組長に「勝負ですよ。殺しますからね」と確認をとった」
という具合に新事実をまじえつつ、過去のスタンスからぶれることなく語ってくれています。
まあ今回はアントニオ猪木の判定勝ちですね。
しかし、IGFはどうなるんだ(^^;
未だにカードが不確定。チケット買ったのに(汗
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コメント
投稿者:kimura 2007/6/21 15:26
Numberでこんなインタビューをやってたんですか、知りませんでした。それにしても、柳澤さんの執念は凄い! このインタビューが古巣Numberの誌面で実現したこと自体が柳澤さんにとっては勝利だったのではないでしょうか(発端は彼が編集に携わった「猪木の惑星」のペールワンの記事ですから、実に5年半越しの直接対決! 脱帽です)
pasinさんのおっしゃる通り、猪木さんの回答にはぶれがないですね。さりげなく新事実を織り交ぜるあたりのサービス精神もさすがです。
この時期にこういう内容のインタビューを受けたのは、とりもなおさずIGF旗揚げのプロモーションの一貫でしょうから、プロモーターとしての計算もしたたかです。
ともかくマスコミに登場しまくってのなりふりかまわぬPRのおかげで外堀は埋まった感があります。あとは、本当にカード発表を固唾をのんで待つのみです・・・。
投稿者:pasin 2007/6/22 10:31
柳澤氏の執念は凄いと思いますが、今回のインタビューが「1976年のアントニオ猪木」で猪木さんのインタビューを取れなかったことの補完になってないんですよね。
猪木さんはいつもの猪木さん。
きっちりぶれの無いプロレス論を展開して押さえ込んでます。
やはり何十年もプロレス八百長論と戦ってきた年季は伊達じゃないなと(^^;
>IGF
今回は宣伝活動に積極的ですね。
そっち方面のやる気は感じられるんですが、未だにカードが決まらず、外人選手はちゃんと来るのかどうかわからない状態というのは困ってしまいます。
蓋を開けたら小川、小原にインディーズとLA道場の若手だけだったらどうしましょう(汗