猪木×ジャックブリスコ~昭和46年UN選手権 |
カールゴッチ(これも意外)と共に名前を挙げていたのが
ジャックブリスコ、その人。
私のような後追いの猪木ファンからすると
「G馬場にNWAタイトルを獲られたチャンピオン」というイメージが強いうえ、
大技のラリーという典型的なアメプロスタイルを作ったレスラーということで
あまり良いイメージが無かったレスラーでした。
昭和54年に一度、新日にも上がって猪木と対戦してますが、
その時もちょっとゲテモノチックな賞金マッチということで
大して印象に残ってませんでした。
そんな私でしたが、件の試合のVTRを見て印象が一変。
ブリスコがNWAチャンプになる2年前のUN戦ですが、これが非常にコクのある名勝負。
この時代の猪木の名勝負というと対ドリーファンクJr戦が筆頭ですが、
あの試合はあまりに手が合い過ぎているというか、二人で協力した演舞を見ているようで
今の目で見るとどうも物足りない。
対するブリスコ戦はハイレベルのアメリカンスタイルながら安易に技を掛けさせず、
両者の意地がぶつかりあう主導権の奪い合いがそこかしこに見られ、
今の目で見ても非常に楽しめます。
開始早々の猪木のタックルで不意を突かれたアマレスの猛者=ブリスコが目の色を変えて
主導権を獲ろうとする序盤戦、低空で受身がとり難いブリスコのスープレックス、
恐らく人生最高の美しさであろう猪木の原爆固め、説得力抜群のコブラツイスト・・・
まさに「プロ・レスリング」というべき見所の多い名勝負です。
こんな試合をIGFで見たいんですが、無理なんですかねえ。