CLOVERFIELD / Hakaisha

公開初日に近所のシネコンで見てきました。夕方の回で広めのシアターに半分ぐらいの入り。
まあ「キングコング」の時よりは入っていたと思います。
「画面が揺れるから酔う」という前評判のせいか、見事に後ろ半分にお客は集中してました（＾＾；
米国では3ヶ月も前に公開されていたうえ、評判もイマイチだったため
ここ日本では完全に旬を過ぎた映画みたいなビミョーな空気が漂ってますが、
これは革命的かつ最恐の怪獣ホラームービーだと思います。

（以下多少のネタバレ含む）この映画、基本的にホームビデオで撮られた怪獣災害の記録という組み立てなので
怪獣映画に対して、もっともらしいストーリーとか派手なバトルを
求める人には向いてないです。
身も蓋も無いことを言えば、私達が慣れ親しんだ怪獣映画の一部分（しかも導入部）
を引き伸ばしただけの映画。
しかし、説明過剰で説教臭いストーリー、怪獣以上にリアリティが無い新兵器等等、
最近の怪獣映画にありがちだった要素がスッキリ削ぎ落とされているので、
私のようなひねくれた怪獣映画マニアにはある意味理想的な怪獣映画でした。

映像的にもホームビデオの荒れた画質のおかげで非常にリアルです。
本当に目の前で起きているような錯覚に陥りました。
気分が悪くなるという噂だった画面のブレも私はそんなに気になりませんでした。
どちらかというと酔い易いタイプなんですが、後ろの方の席へ座って、
一点を凝視しなかったのが良かったと思います。
とはいえ、もう少しブレを押さえてもリアルさは損なわれなかった気もしますが。

私的に一番不満だったのが怪獣のデザイン。
巷で言われているようにナウシカの巨神兵に似てましたね。
不気味さを強調したかったんでしょうが、海外にもエイリアンのように
醜悪ななかに美しさがある造型はあるので、もう少し気を使って欲しかったかな。

とにかく怪獣映画ファンには踏み絵のような作品となっています。
これをつまらないと言う怪獣映画ファンも居るでしょうが、
是非、ビデオではなく、劇場で観て欲しいですね。
私はもう1回見に行こうと思ってます。